こんにちは、建材をこよなく愛するブロガー「まいたけ」です。
今日は、家づくりの最終関門、そう――**外構(エクステリア)**の話です。
「建物はバッチリ!あとは外構だけ…」と、侮ることなかれ。
実はこの外構、センスを間違えると、せっかくの新築戸建のデザインが台無しになります。
特にモダンな戸建て住宅では、「やりすぎない」勇気が必要。
今回は、新築戸建の美しさを引き立てる、“邪魔しない外構”の考え方についてお話ししていきます。
■ 外構が家の印象を「70%決める」という現実
人は最初の7秒で相手を判断するといいますが、家も同じ。
建物本体の意匠にこだわっても、外構が「学園祭の装飾」レベルだと、一気に“残念な家”に見えてしまいます。
たとえるなら、フルオーダースーツにスニーカーを合わせるようなもの。
「せっかくの素材やカットが台無しじゃん!」と心の中でツッコミたくなる、そんな違和感です。
■ 外構に求めるべきは「調和」と「引き算の美学」
✔ ポイントは「目立たせない設計」
シンプルな住宅にこそ、外構は“静かな名脇役”であるべきです。
具体的には以下の3つがカギ。
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ラインを揃える
建物の軒や基礎ラインと、門柱や塀の高さを揃えることで統一感が生まれます。 -
素材を合わせる
外壁と同系色、もしくは同質素材(塗り壁+塗り壁、木目+木目)を採用することで違和感を消せます。 -
余白を活かす
あえて植栽や壁を「詰め込まない」。スッキリした空間は逆に高級感を醸し出します。
■ 名脇役の代表格「カーポートSC」
さて、現代の“邪魔しない外構”の象徴とも言える存在が、LIXILのカーポートSCです。
このカーポート、ただの車の屋根ではありません。
「建物の一部」として調和することを前提に設計されているのが最大の魅力。
✔ 特徴はこの3点:
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ネジも樋も見えない完全フラット天井
見上げたときの美しさが段違い。 -
柱1本でスッキリと支えるデザイン
まるで宙に浮いてるかのような軽やかさ。 -
マットなカラー展開
ブラック・シャイングレー・ナチュラルシルバーなど、どれも主張しすぎない絶妙な色合い。
このカーポート、例えるなら「無印良品の収納」みたいなもの。
主役にはならないけれど、あると一気に全体が引き締まる存在です。
■ 植栽は「一点豪華主義」でOK
外構でありがちなのが「いろいろ植えすぎ問題」。
シマトネリコにオリーブにコニファー……気がつけば植木市状態。
ですが、これは逆効果。
むしろ**“この一本”を選び抜く**ことが、外構美の決め手になります。
まいたけ的おすすめは以下:
さらに照明を1~2箇所に絞って、植栽をライトアップすると、夜の表情まで美しく保てます。
■ 門柱は「読める名刺」に
表札・インターホン・ポストをまとめた門柱も、外構デザインの主役になりがちです。
でも主役はあくまで“家”なので、門柱は「読める名刺」のようにスマートに。
たとえば、
など、引き算で攻めましょう。
■ 外構=「建材の引き算パズル」
外構を考えるとき、まいたけがいつも思い出すのは、
小学生のころ夢中になった**“スライムを作る実験”**。
水と洗濯のりとホウ砂をちょっとずつ調整して、ベタベタからプルプルへ。
最初は「もっと入れた方が強そう」と思って足していたら、逆に失敗していた。
外構も同じです。
「あれもこれも」は、たいてい不協和音になります。
本当に必要な素材・色・形を絞っていくと、住宅デザインが活きてきます。
■ 最後に:新築戸建の“完成度”は外構で決まる
建物を設計した建築士がいくら腕を振るっても、
外構で“世界観”を壊してしまえば、元も子もありません。
あなたが選んだ外構は、家の価値を2割上げることもあれば、
5年で後悔する“重荷”にもなり得ます。
だからこそ、引き算でデザインする勇気を。
そして、素材とレイアウトへのこだわりを忘れずに。
というわけで、今回は「邪魔しない外構」について語ってみました。
カーポートSCのような名脇役を活かして、家を引き立てる――それが本当の意味での「外構設計」だと、まいたけは信じています。
それでは、また面白い建材の話でお会いしましょう!
次回外構カテゴリーは「夜間に映える外構照明の選び方」で会いましょう。